三千円の使いかた

新聞の広告欄に紹介されており、面白そうだったので購入。

タイトルから、節約術の本かと思っていたのだが、小説だった。

普通の人が主人公の、普通の生活に焦点を当てた小説を読むことがほとんどなかったので、新鮮だった。

解説は垣谷美雨さんが書かれているが、私の感想とかなり違っていた。人によって感想が違うのは、まあ、当然ですが。

私が真帆の立場だったら、夫の収入の多少に劣等感は感じない。それよりも、結婚を機

に仕事から逃げたことに負い目を感じる。学生時代の友人がキャリアを積んでいっていることと自分の現状を比較して、辛くなるだろう。おなじ教育を受ける機会を与えられたはずなのに、と情けなくなるから。夫の収入でよい生活ができている人に対して、うらやましさを感じたことはないなあ。。。そこは、他人は他人、自分は自分と割り切れる。

世代的には、智子と同じくらいなのだが(といっても、少し下なのでバブルの恩恵は受けていないけれど)、50代で貯金100万弱ってどうなんだろうか。子供は独立してるのに。習い事より、パートに出るべきじゃないのと思わずにいられなかった。

で、こんな普通にありそうな話を、一気に読ませちゃうって、作者の原田ひ香さんってすごい。